『受精卵の選別が許される「やむを得ない事情」とは(上)』

[注釈]

遺伝情報は各細胞内で、DNAという分子の形で保有される。DNAは細長い分子で、いくつかの分子が一列に並んでできている。分子の種類は4種類、並び方は自由で、これが情報になる。あるDNAの分子の並び方は、そのDNAの配列、と呼ばれる。DNAの配列の情報が生命活動を指令する一番わかりやすい例が、生命活動に重要な役割を果たすタンパク質という分子を指定する場合。タンパク質は、一列に並んだアミノ酸が、立体的な構造をとってできている。アミノ酸は20種類。アミノ酸が一列に並んだ構造ができれば、立体構造までできる。DNAの4種の分子の並び方は、アミノ酸の並び方を指定することができる。タンパク質は、いろいろな働きを実現できる可能性がある優れものなので、アミノ酸配列を指定すれば、タンパク質を指定することができ、生命活動に結びつく細胞の働きを指令することができる。

[参考文献]

*NHK解説委員室,2015,受精卵の”選別”は認められるか~着床前スクリーニング~,NHKオンライン,(2015年11月15日,http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/210561.html)

*日本産科婦人科学会,2015,公益社団法人日本産科婦人科学会・公開シンポジウム「着床前受精卵遺伝子スクリーニング(PGS)について」開催のお知らせ,日本産科婦人科学会ホームページ,(2015年11月15日,http://www.jsog.or.jp/news/html/announce_20150207.html)

*日本産科婦人科学会,2015,平成26年度第4回理事会,日本産科婦人科学会ホームページ,(2015年11月15日,http://www.jsog.or.jp/activity/minutes/pdf/GIJIROKU/H26_4riji.pdf)

*末岡浩,2010,「クリニカルカンファレンス4 不育症 1)着床前診断」『日産婦誌』62巻9号(『日産婦誌』は日本産科婦人科学会ホームページで閲覧可能 http://www.jsog-oj.jp/search.php)

*末岡浩,2002,「Ⅱクリニカルカンファレンス 8.出生前診断の再評価―いまどこまでわかるのか 1)着床前診断」『日産婦誌』54巻9号

*ヒトゲノムマップ,(2015年11月15日,http://www.lif.kyoto-u.ac.jp/genomemap/)