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ゼログラビティを見ました。 しかも2回。

僕自身、同じ映画を2回も見ることなど、滅多にないのですが、ここまで僕を熱狂的(というほどでもないけれど)にさせたのは、この『ゼログラビティ』が、「一種のアトラクションだったから」です。

 

キーワードは「身体性」

記事のタイトルにもある通り、この映画が流行った理由を考えることで、エンタメ業界において現在何がトレンドなのかを理解するヒントになり得ると僕は考えています。なぜならそこに人々の関心が集中しているからですね。なぜならエンターテイメントは人々の趣向の変化を最もよく映し出すものだからです。
ゼログラビティに関して、すでに様々なところで述べられている通り、映画としては異質ないくつかの特徴があります。

・登場人物が事実上2人しかいない。

・男女の恋愛だとかそういううわついたものはなし。

・登場人物のストーリーもほとんどなし

・場面の移動もあまりなし。

という「ないない」尽くしの映画でして、それでも多くの人は大絶賛しており、日本だけでも20億円の興行収入(?)を突破した、とか。

なぜこのような構成になったのか?それは、ゼログラビティが「体感型の映画だったから」 ということが最大の理由として挙げられます。

 

重力は失ってみて初めて感じられる

ちなみに、ゼログラビティの米国版のタイトルは「Gravity」です。なぜ邦訳版が全く逆の意味「ゼログラビティ」になったのかは不明ですが、とにもかくにもこの映画を見るとわかることは、「重力があるってこんなにありがたいことなんだ」ということに尽きると思います。地球サイコー。
僕たちは何を映画で体感するのかと言えば、女優サンドラブロックが演じる宇宙飛行士の「無重力体験」であり、映画に感情移入すればするほど、

・宇宙船に叩きつけられるときの衝撃

・ハッチを空けるときに気圧によってドアが一気に開くのにしがみつく様

・ダイビングのときのように行きたい場所へすぐいけないもどかしさ

・満足に呼吸ができないときの息苦しさ

・そして最後に(無重力体験による)全身疲労・筋肉弱化によって精一杯重力に抵抗するときの身体の重み

といった視覚的体験に限らない身体全体の感覚に踏み込む体験が身体を襲ってくるのです。

 

身体性を気づかせてくれるトレンドは何か

こうしたことからゼログラビティの熱狂的な盛り上がりは”映画が「五感全体で」捉えていく”エンターテイメントに変わっていく可能性を示唆しています。映画はただ目で見るものではなく、身体で感じるもの、といった風に僕達の認識が少しずつですが変わっていくのかもしれません。

 

したがって家で見る映画と映画館でみる映画も、より一層違いが浮き彫りになってくるかもしれませんね。

映画以外のエンタメ領域でも、例えば、少し前ならWii、そしてIphoneといったスマホ、NHKテレビ小説「ごちそうさん」など、視覚的な要素だけではなく身体性が重要になってきていることがわかります。

 

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