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ギニアワームという寄生虫をご存知でしょうか。ギニアワームはアフリカの赤道近くの地域で猛威をふるっている寄生虫です。ギニアワームの恐ろしさはその感染経路にあります。ギニアワームの幼虫は水の中に存在し、その水を飲んだ生き物の中で育ちます。

成虫になった後は足先に移動し水膨れをおこします。その水膨れは熱を持っているので、感染者は水膨れを冷やす為に水場に行くのですが、足が水に浸かった瞬間に水膨れをやぶり、水膨れの中で育てた幼虫たちを水中に解き放つのです。(下図参照)

感染者に自ら水場に行かせるあたりに、言い方は悪いですが、生物としての子孫繁栄への執念を感じます。進化の末に辿り着いたこの感染サイクルによってギニアワームはアフリカで多くの人を苦しめてきました。

Drac_life_cycle (1)

 

(出典:Center forDesease Control andPrevension)

事態を重く見たWHO(※1)や地元の方々の努力によって、急速に根絶へ向かっています。昨年の感染報告者は世界全体で148人にまで減少しています。汚染された水を飲まないなどの教育が大変高い効果をあげたようです。

現在人類は高度な医療技術を持っているように思えますが、今までに人類が根絶(感染者を0にすること)することができたのは天然痘という病気だけなのです。これまでにもマラリアなどの根絶に向けた活動がWHOを中心として行われてきましたが、耐性菌(※2)の発生などによって失敗に終わっています。

ギニアワームが根絶されれば、人類が根絶させた感染症の2例目になります。人類にとって一つの挑戦と言えるでしょう。

(※1)WHO:World Health Organizationの略。国連の専門機関の一つで、世界中の人々の健康と幸福の増進のために活動する。

(※2)耐性菌:薬や治療法が効かない菌。

 

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