解釈改憲、何が問題なのか?-憲法と法律の違いから考える

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安倍首相が集団的自衛権を行使するために憲法の解釈を変更しようとしています。憲法の解釈を変更するというのはどういうことなのでしょうか、そして、首相が憲法の解釈を変更することの何が問題とされているのでしょうか。

そのことを理解するためには、憲法と法律の違いについて知る必要があります。そもそも憲法と法律は似ているようでその役割は大きく違います。まずは下の図をご覧ください。

constituttion

図にある通り、憲法と法律は制限を与える相手と、誰によって作られるのかというところが異なるのです。憲法と法律の違いには以下のものがあります。

•憲法は国民によって作られるが、法律は国会(国家権力)によって作られる

•法律は国民を制限するが、憲法は国家権力を制限する

そもそも憲法は権力を縛るためにつくられました。誰しも経験があることだと思いますが、あるコミュニティーや集団において権力を持ってしまった人は自分勝手に振る舞ってしまうことがよくあります。国家の場合権力者は法律をつくることができるので、例えば「言うことを聞かないやつは死刑」といったように好き放題法律をつくることができるようになってしまいます。そういった時に、権力者を暴走させないための決め事が憲法なのです。

逆に、国民は権力者のつくった法律によって権利や義務の制限を受けます。私たちの日常生活においてやって良いこととやって悪いこと、そしてやるべきことを決めているのは法律です。法律があることによって国民も好き放題振る舞わずに、国が安定して成り立つことができるのです。(制度的には憲法改正は国会議員によって発議されますが、必ず国民投票によって国民の過半数が賛成しなければ憲法を変えることはできません)

国民が決めた憲法が国家権力を制限し、国家権力が決めた法律が国民を制限する。この力のバランスによって国はうまいこと成り立っているのです。今回の安倍首相の憲法の解釈変更はここに問題の原因があります。憲法の解釈変更とは、憲法の文章に対して「ここはこういう意味だよね」と憲法の文章が意味するものを公式に変更することを言います。

権力者を縛るものであるはずの憲法の意味を権力者が変えられるようになるということは、権力者が自分の振る舞いを決めるルールを自分で決めることができるようになるようなものです。それでは、国民によって決められた憲法の意味がないのではないかということで問題になっているのです。

 

 

 

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