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台湾から発信されたこちらの動画が様々なメディアで紹介されています。台湾の立法院(日本で言う国会議事堂)を占拠していた学生による投稿と見られます。

そもそも、台湾では今どのような背景で何が起こっているのでしょうか。学生たちが反対しているサービス貿易協定とは一体どのようなものなのでしょうか。

 

サービス貿易協定とは

今回問題になったサービス貿易協定とは、簡単に言うと「中国と台湾の間でサービスのやりとりを自由化する」取り決めのことです。サービス貿易というのは形のない商品のやりとりのことで、宅配便などの物流サービス、保険や銀行などの金融サービスなどを指します。

一般に、国家間でサービスや貿易を行う場合そこには規制が働き、取引に高い税金がかけられたり、そもそも取引が禁止されていたりします。今回の「サービス貿易協定」の趣旨は中国と台湾のサービス貿易に関しては自由にやりとりができるようにしようというものでした。

協定の実行を進めた台湾の馬英九(マー•インチウ)総統側としては、規模が大きく現在も成長している中国市場に対して経済を解放(自由に物やサービスのやりとりができるように)しなければ、台湾経済は衰退してしまうという主張を行っていました。

 

何が問題とされたのか

中国と台湾のサービス貿易協定では台湾側は損をしてしまうのではないか、というのが今回反対運動を起こした学生たちの主張です。主な主張としては、「台湾の中小企業が壊滅してしまう」「安全でない食品が流入する」「医療サービスの質が劣化する」といった主張を行っています。また、今回の協定の締結が強行に行われたことに対する不信感も運動の大きな一因となっています。

台湾立法院の占拠などの反対活動の結果、馬英九総統はサービス貿易協定の一時撤回を決定しました。今後の議論の進め方次第ではまた反対運動が起こるかもしれません。

国と国の間の貿易化をより自由にしようという動きは世界規模で起こっていることで、日本も例外ではありません。主に日本とアメリカ間で現在も交渉が続いているTPPも貿易自由化の動きの一つなのです。

 

馬英九総統の対応は 「一時撤回」ですので、今後も混乱が続くかもしれません。そもそもこの問題に関して日本のマスメディアは取り上げなさすぎるという指摘もある中で、知ることができる情報には限界があるかもしれませんが、海を接した隣国の問題ですし、貿易自由化の動きは私たち日本人にも無関係ではありません。

【関連情報(随時更新)】

リンク:立法府の状況の生中継

リンク:教育学者•佐藤学先生による台湾速報
『今回の国会議場占拠事件について』

 

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