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内閣人事局を新設する国家公務員制度改革法案が昨日10日参院内閣委員会で賛成多数で可決され、11日の参院本会議で可決成立しました

 

間接民主制の限界

これまで国家公務員の人事や給与については、人事院や総務省人事恩給局など複数の機関に決定権があり、それぞれが独自に決定することによって一貫性のある人材配置が困難な状態でした。また、人事の決定権は各省大臣にありましたがそれも公務員側の意見を大臣が追認するようになっているという批判もありました。

今回の法案には、内閣による公務員の管理が行いやすいように、より内閣に近いところに、内閣人事局を設け、複数の機関や部署にある公務員の人事や給与に関する決定権をそちらに移すことが定められています。

民主主義社会において、公の仕事につく人は、国民が選んだ人間であるのが原則です。だからこそ、総理大臣をはじめとする閣僚などは原則として国民に選挙によって選ばれた議員がその職につきます。しかし、60万人以上いるすべての国家公務員を国民が選挙で選ぶことは不可能です。

 

国家公務員の任命方法

だからこそ、国家公務員は、選挙で国民の信任を得た大臣などが、公平な選抜試験を通過した者の中から、任命します。それによって間接的に国民からの承認を得た人間が公の仕事につくという仕組みを作りだしています。

一般的に批判の多いピラミッド型の組織も、国民の信任を経たトップの大臣がその下のポストを任命することで民主的な正統性を与え、さらにその人たちがその下を選ぶという意味で、国民に由来する民主的正統性を組織全体に浸透させるという意味でよく出来た構造といえます。

今回の公務員制度改革は、この民主的正統性を大きな国家機関全体に浸透させていく過程に問題があり、国民の意思が忠実に公務員の働き方や政策に反映されていないのではないかというところから始まったものと考えられます。

 

参考:内閣人事局をめぐる経緯と論点 – 国立国会図書館デジタルコレクション 

[Photo by Pascal]

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