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政府の産業競争力会議が、労働時間制度について検討し、一定の提案を示しました。提案の方向性は、労働時間の長さではなく、労働の成果によって賃金を決めようというものです。

 

労働形態の変化

こういった提案の背景には、仕事自体の変化と働き手の変化があるでしょう。仕事自体の変化とは、産業構造の変化にともない多くの仕事が工場での肉体労働からオフィスでのデスクワークに変化しているということです。労働時間に上限を設ける労働基準法は工場労働を念頭においているがそれが変化しています。

工場労働では、かけた時間に比例して製品が作られ、仕事の疲労も成果も時間を基準に図ることができました。しかしながら、現代において主流となっているサービス産業化、情報化した労働はその成果が時間に比例しません。各労働者の持つスキルや発想力により、同じ仕事をするのにかかる時間が全くちがってきます。

同じ資料を作るのにも、10時間かかる人もいれば1時間でできる人もいます。また、コンピュータを使用した労働が多くなったことにより、働く場所も限定されないということも仕事自体の大きな変化のひとつです。

 

新たな規制方法

働き手の変化については、労働者の多様化があげられる。かつては、男性が働き、女性が家事をすることが一般的でした。しかしながら、現在では、男性も女性も働き、ともに家庭のことをすることが一般的になってきました。

これにより、労働者も働きながら子育てや親の介護をする必要があり、それに応じて働き方もその都度自由に変化させられる必要性も出てきています。短時間労働や在宅勤務により、子育てや介護をしながら働くことができるような仕組みが今後ますます必要になることでしょう。コンピュータを使用した労働が多くなっていることもこうした労働形態を可能にします。

労働規制の背後には、このように無視することのできない仕事や働き手の変化というものがあります。時代に合わない規制は使用者にとっても、労働者にとっても不都合なものになるでしょう。労働者の権利と企業の経済活動を両立する新たな規制方法を考えるときがきているのではないでしょうか。

[Photo by daily sunny]

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