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TPP交渉が進む中、今後国際競争にさらされるかもしれない農業。最近、農協改革の議論が盛んになっている。全国の農協を束ねる全国農業組合中央会の指導体制を見直す、JAバンクなどの金融事業を中央農林金庫に担わせ農協の負担を軽くする、農業生産法人に企業が出資しやすくするなどの改革案が現在示されている。

 

農協の起源

さて、そもそも農協とはなんだろう。

農協とは、「農業協同組合」の略である。日本で最初の農業組合は、19世紀半ばに下総国香取郡長部村(現在の千葉県旭市)の先祖株組合という組合で地域の農家が集まり、相互扶助(お互いの助け合い)を目的として集まったものと考えられている。

そして戦争中や戦後の食糧不足に対応するため、国家的に農業を管理・統制する必要が生じ、農家の自主的運営というよりも上意下達の組織という色合いが強まった。現在では農業協同組合法という法律が定められ、法人格が与えられその目的の範囲で活動するとされているのだ。

 

農協の目的

驚くことに、その目的は「組合員の事業や生活に必要な」こと全般にわたり、非常に多岐に渡る事業を農協は行う。冠婚葬祭から、病院、不動産業、自動車学校まで、「扱っていない事業は風俗業とパチンコぐらい」と言われるほどである。

農協の組合員は正組合員と準組合員に分けられる。正組合員は農業者に限られ、正組合員は組合の意思決定に対して一人一票の議決権を持つ。一方、準組合は地区内に住所をもつ者であれば、組合に出資し、すべての事業を利用することが可能であるが、議決権は持たない。

組合員については、正組合員では議決権が出資に応じてではなく、一人一票となっているため、兼業農家が増えた現在、大規模に農業を営む専業農家の意見が組合の意思決定に反映されないことなどが問題になっているという。

 

こういった、どのような事業を行うかや組合員の資格などはそれぞれの地域の農協が決めることとなっている。冒頭で書いた今回の農協改革案は、それぞれの地域の農協が農業経営の支援に特化できるようにし、全国組織からの統制をなくし自由に地域に根差した活動をできるようにするものである。自由になったのちに、自己努力によりそれぞれで経営を成り立たせていけるかどうかが問われているのだ。

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