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今、日本の飲食業界では人手不足が叫ばれています。ゼンショーホールディングスが経営する「すき屋」の多くの店舗が人手不足を理由として閉店したことは記憶に新しいと思います。

すき家を運営するゼンショーホールディングスによると全国に約2000店舗ある中、閉店しているのは5月14日時点で184店舗。全体の1割弱に当たる。通常では考えられない数の大量の店舗が、同時に店を閉めている。異常事態はなぜ起きたのか。一番の理由は人手不足だ。すき家では、今年3月以降、アルバイトが辞めるケースが目立った。 『すき家「鍋の乱」で大量閉店の真相 バイトが明かす衝撃の勤務実態』- 日経オンライン

なぜ人手不足が起こっているのでしょうか。下の図は日本の有効求人倍率を表した図です。有効求人倍率というのは労働者一人あたりいくつの求人があるのかということを表した数字です。たとえば有効求人倍率が1.5だった場合、労働者2人につき3つの求人があり労働者は仕事を選べる状況にあることがわかります。

koyo-g-yuko01出典:http://nensyu-labo.com/koyo_yukokyujin.html

日本の2014年3月時点で有効求人倍率は1.03で仕事を選ばなければ全ての労働者が仕事に就けることになります。しかし、先ほどのゼンショーのような飲食業者や製造業などでは人材不足が深刻になってきています。

求人の数と労働者の数がぴったりと合っているのに、労働者不足が起こっている原因の一つは労働者と仕事のマッチングがなされていないからだと言われています。現在多くの人は事務等室内でのホワイトカラー的な仕事を好みます。しかし、現実にはそういった仕事は多くは存在しません。

そういった人にとっては「仕事はしたいけど、働きたい職場が無い」ということが起こってしまいます。また、雇用形態の面でも労働者の希望が叶わない事例が多くあります。

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出典:厚生労働省

有効求人倍率の元となっている求人の数にはサラリーマンのような正規雇用だけではなく、アルバイトやパートといった非正規雇用の数も含まれています。そういった労働形態で働きたくない人にとっては、いくら求人の数が多くても思い通りの職場を見つけることはできないのです。

下記はリクルートが2013年に行った高校生が就きたい職業調査の結果です。

1位  公務員(国家・地方)  8.8% 
2位  教師          7.6% 
3位  看護師         7.2% 
4位  保育士・幼稚園教諭   5.0% 
5位  技術者・研究者     4.7%
6位  建築設計士       3.9%
7位  医師・歯科医師・獣医  3.8% 
8位  薬剤師         2.7%
9位  事務          2.6%
10位 俳優・タレント・ミュージシャン・声優  2.5% 

参考:高校生と保護者の進路に関する意識調査

当たり前ですが、「チェーン飲食店でのアルバイト」は入っていません。飲食業で働くことや、非正規雇用で働くことを望んでいる人が少ない一方で、35%の労働者は非正規雇用として働かなければならないことが今の「人はいるのに労働者が足りない」状況を作り出しています。

 [Photo by OiMax]

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