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7月27日、長崎県佐世保市の県立高校1年松尾愛和さん(15)を殺害したとして、同じ高校の同級生の女子生徒(15)が殺人容疑で緊急逮捕されるという痛ましい事件が起こりました。警察の発表によると愛和さんの左手は切断されていたと言います。

とても若い被害者や遺族の無念さを想像すると心が痛みます。

 

さて、読者のみなさんは少年犯罪に対してどのような印象を持っているでしょうか。メディアの報道から、「少年に寄る凶悪犯罪が増えている」という印象を持っている人も少なくないのではないでしょうか。実際のところ少年犯罪は増えているのかどうか、警察庁が発表している統計情報から読み取りたいと思います。

まずはこちらのグラフをご覧ください。

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出典:『平成25年の犯罪情勢』警視庁

 こちらは少年だけではなく、日本全体の犯罪の認知件数や検挙数の推移を表したグラフです。平成14年以降犯罪の認知件数(警察が把握している犯罪の数)は低下し続けています。

検挙率(わかっている犯罪のうち犯人が捕まっているものの率)が平成11年以降30%以下に留まっていますが、これは必ずしも「日本の警察が無能」というわけではなく、犯罪の発生が明らかになりやすくなったことや、窃盗等すべての余罪(一人の犯人が犯した罪)を全て明らかにすることが難しい、といった理由があります。

さて、次にこちらのグラフをご覧ください。

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出典:『平成25年の犯罪情勢』警視庁

こちらは少年犯罪、つまり18歳以下の犯罪に限って検挙数の推移を表したグラフです。微増を繰り返しながらも、全体的に減少を続けていることがわかります。「発覚しても捕まりにくくなったのではないか」と思うかもしれませんが、そうでもないのです。

細かくて見づらいですが、こちらは平成16年から平成25年までの種目別少年犯罪の発生件数をまとめた表です。「殺人」「強盗」などの凶悪犯罪も含めて、全体的に減少し続けています。平成16年の総数が13万人以上であるの対し、平成25年には半分以下の5万6千人程度まで減少しています。

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出典:『平成25年の犯罪情勢』警視庁

このように、凶悪犯罪を含めた少年犯罪の発生件数は減少を続けているというのが現状です。メディアが凶悪な少年犯罪をこぞって取り上げているのを毎日見ていると、なんだか世の中物騒になってきたような気がしてきます。印象だけで決めずにしっかりとデータを参照して判断していく必要があります。

Photo by m01229

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