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みなさんはディズニー映画の『アナと雪の女王』(以下『アナ雪』)は観ましたか?『アナ雪』は、日本で3月に公開されて以来、動員数を伸ばし続け日本での歴代映画興行収入ランキング第3位にランクインしています。

DVD発売後の現在でも上映中の映画館があり、ヒットは継続中です。松たか子さんがやMay.Jさんが歌う主題歌の『Let it go』も大ヒットし、SNS上では『Let it go』の「歌ってみた動画」が連日シェアされ、まさに社会現象となりました。

さて、今回の記事では『アナ雪』ブームの理由について書きたいと思います。

 

レリゴー現象

まず理由の一つとしてあげられるのが、「歌ってみた動画」の流行です。映画の上映に伴って、原曲の英語版や日本語訳バージョンの主題歌『Let it go』を歌った動画が何本もアップされ、様々なニュースサイトに取り上げられたりSNS上で連日シェアされたりしました。

8月15日の現時点で、Yotutubeで”アナと雪の女王”と検索すると四十万件以上、オリジナルの題名である”frozen”で検索すると二千万件以上の動画がヒットします。松たか子さんが歌うオリジナル版の『Let it go』の動画はすでに四千万回以上再生されています。

昔からディズニー社は同社の著作物のコピーや改変といった行為に対する権利意識が強いことで知られています。そのディズニーが今回の『Let it go』のカバー合戦に関してはほとんど黙認と言っても良い態度をとりました。

こうして次々に制作されネット上にアップロードされた『アナ雪』関連の動画は、テレビCMなどのディズニーが意図して行ったプロモーションに勝るとも劣らない宣伝効果を生み出したのではないでしょうか。

 

女性からの支持

ヒットする映画の特徴として、一度その作品を観た人が絶賛し、他の人の視聴への動機を高めるという現象が連鎖していくことがあげられます。『アナ雪』の場合は特に女性から多くの支持を集めました。

例えば有名な女性ブロガーのちきりんさんは自身のブログで

「飛行機の中で観たのですが、最初に英語(字幕)で観て、余りにすばらしかったので、その後また日本語への吹き替えで観ました。」

出典:http://d.hatena.ne.jp/Chikirin+personal/20140424

とまで書いています。

『アナ雪』が女性に支持された理由はやはりそのストーリーにあるでしょう。『アナ雪』はディズニー映画にありがちな男女の運命的な純愛ではなく、女性の自立や姉妹の愛情をテーマにしています。

こちらのグラフをご覧ください。フリーペーパーの『シティリビング』が20代の女性に対して2012年に行った「理想の女性像」に関するアンケート結果です。

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出典:サンケイリビング新聞社

自身の教養や社会的評価などが上位に位置し、夫や子どもなど家庭に関する事柄はほとんどが下位にあります。近年女性の趣向の変化が起こり、「家にいるのが当たり前」「興味は家事と育児」といった価値観は過去のものになりつつあると言われています。

現在の日本の女性はかなり強く「社会的に自立」し「自分らしく」生きることを求めています。こうした趣向と『アナ雪』のストーリーがマッチし、高い評価を得るようになったのでしょう。

 

筆者はマーケティングの専門家ではないのでこれ以上詳しい話はできませんが、『Let it go』の「歌ってみた動画」もちきりんさんのブログも普通に生活していて目に触れたものです。そうして『アナ雪』のことを知り、実際映画を観るまでに至りました。

今回、こうした生活者としての実感から『アナ雪』ヒットの要因を書いてみました。

[参考文献]

本田哲也•田端信太郎,2014年,『広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい』ディスカヴァー•トゥエンティワン

Photo by POP VERSE

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