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熾烈を極める自動車の技術開発

先日、マツダのオープンスポーツカー「ロードスター」の次期モデルのデザインが発表され、大きな話題となった。自動車の発明以来、新しいデザインや技術を取り入れた自動車は常に人々の視線を集めてきた。

いま未来に向けた自動車の技術開発を、自動車メーカーはもとより、IT企業までもがしのぎを削り取り組んでいる。今回の記事では、新しい自動車技術について紹介したい。

自動車技術開発へのアプローチは、大きく2つに分かれる。自動走行自動車を目指し自動車そのものを改良していくアプローチと、付属機器を搭載することで自動車の運転技術を向上させていくアプローチになる。

技術開発が期待される理由として、アスキークラウド2014年7月号(5月24日発売) 『無人運転なんて無理ムリむり!』では、「交通事故の9割が人為的なミスで引き起こされる」「アメリカでは、年間3、3万人が交通事故で亡くなり、31兆円が事故処理の費用になっている。」「世界中では、年間120万人以上が、交通事故で亡くなる。」「幹線道路での走行車数(理論値)が4倍増える。」と指摘し、各社が交通事故から人を救う社会的な問題に取り組んでいるとしている。

以下では、上にあげた自動車そのものを改良するアプローチと付属機器を搭載し自動車の運転技術を改良していくアプローチの実例を順に紹介していく。

 

自動車そのものを改良するアプローチ

自動車そのものを改良するアプローチだが、大きく2つに分類できる。1つは無人運転を最終目標とする自動走行自動車の技術開発で、もう1つは有人運転を前提として運転をサポートするための技術開発だ。

前者の自動走行自動車には、Googleカー、日産、メルセデス・ベンツ、BMWがある。
Google自動運転カーに乗ってみた 特筆すべきは「走行はいたって普通」だったこと (1/4) – ITmedia ニュース

メルセデス、自動走行車の実験に成功

日産が2020年までに発売する自動運転車、「入手可能な価格で複数車種を用意」 – MONOist(モノイスト)

しかしながら、無人運転では、入り組んだり、細かな道路への適応性、法律の壁、無人運転と有人運転とが混在する道路状況と解決しなければいけない問題を抱えている。

比較的導入が早いとされるのが、後者のテクノロジーによって有人運転のサポートを行う自動車だ。

具体例としては”スマアシ”(スマートアシスト)で有名なダイハツがあげられる。スマートアシスト機能は、有人運転での衝突事故を防ぐのをサポートするために、開発されている技術である。

 

付属機器で自動車の価値を高めるアプローチ

上記で紹介した自動車そのものを改良するアプローチ以外にあるのが、付属機器を搭載し運転技術を向上させていくアプローチになる。

こちらも大きく2つに分けることができる。1つは、自動車に搭載する付属機器の開発。もう1つは、地面に引かれた道路標識の改良である。

自動車に搭載する付属機器の1つが、サイバーナビだ。パイオニア社から発売されており、製品を運転時に使うことで効果を発揮する。

使い方はこうだ。まずフロントガラス前方へヘッドディスプレイを設置する。すると、その画面に道路の進行区分、道路状況が投影される。それに従って運転をする。見慣れない道では、道路の進行区分を間違え、直進したいのに、左折しかできない車線を走っていることに直前に気づく場合もある。こういう失敗をしないようにサポートしてくれる。

既存のカーナビでは、どうしても運転時に、道路から視線を背けることになってしまう。そのときに、とっさの事態がおきたら反応できるだろうか?サイバーナビを使うことで、走行時に道路へ気を配りつつ、情報を得ることが出来る。

似た製品では、ペンチャー企業「Navdy」のヘッドアップディスプレイがある。これは、スマートフォンの映像をヘッドアップディスプレイに投影し、音声で操作することができるようになっている。

道路標識の改良の例としては、3D横断歩道があげられる。これは、静岡県で試験導入された取り組みである。通常「止まれ」「速度」「規制の始まりと終わり」「横断歩道」などは平面で描かれている。3Dで描くことで、通常よりも遠い距離から、運転手は横断歩道を目視することができる。この差が、事故を少なくするとされている。

死亡事故防止へ「3D横断歩道」 静岡 – MSN産経ニュース

横断歩道予告標示を3D化して事故抑止へ

 

今回、カーライフをテーマに自動車の技術開発を紹介した。自動走行自動車、サポートシステム付き自動車、付属機器、3Dの道路標識と、取り組み方は違えど、実現するだけの技術があることに驚きを隠せない。

振り返ると、自動走行自動車の開発がアナウンスされるなか、教習所に通っていた私は「Googleカがー出れば、免許いらないから」が口癖だった。ただし、忘れてはいけないこともある。

それは、コンピューターは与えられたことを処理することから出発したものであり、想定外の複雑な処理をすることは苦手だ、ということだ。逆に人間は想定外のことにも対応できることが強みだ。

現状では、想定内のことを正確に実行することができるマシンの強みと、想定外のことでも対応することができる人間の強みをうまく融合させた自動車に可能性を感じる。

Photo by http://www.gatag.net/11/04/2009/230000.htm

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