【光市母子殺害事件】実名本プライバシー侵害 原告が敗訴、争点は?

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光市母子殺害事件とは、1999年4月14日に山口県光市で発生した殺人事件で、当時18歳の少年Aにより主婦が殺害後屍姦され、さらにその娘(生後11カ月)も殺害された上財布も盗まれた事件です。

少年Aは強姦致死罪、殺人罪、窃盗罪の罪状で裁判となり、死刑判決を言い渡されています。

事件の内容が残虐だった事と、加害者が18歳だった事でさまざまな議論を呼びました。

 

光市母子殺害犯の実名本とは

Aの死刑が確定した後に、Aの実名や写真が掲載された書籍が出版されました。

この書籍をめぐり、プライバシーの侵害として、少年側が著者と出版元を相手取り損害賠償や出版の差し止めを求めて訴訟を起こしました。

このプライバシー侵害訴訟について、各裁判所での判断は、地裁が、出版差し止めは認めず、プライバシーの侵害は認め66万円の賠償命令としましたが、高裁が元少年側を敗訴とし、「少年法を考慮しても報道の自由としてゆるされる」としました。

そして今回最高裁が、2014年9月25日付けで原告の上告を棄却した事で著者側の勝訴で決着しました。

 

争点は?

この実名本訴訟で注目された争点は、残虐な事件なので、報道したい、知りたいと言う欲求•権利と加害者とは言え人間であり保護しなければならない、まして未成年なのだからなおさらであると言う考え方の対立です。

実名報道否定派は、少年法の観点から考えると、実名報道は控えるべきとしていますが、実名報道肯定派は、死刑判決が確定しているのであるから、社会復帰の機会が失われている。さらに、事件の重要性から実名を報道する必要があるとし、報道の自由として許されると考えています。

今回の最高裁の判決で、報道の自由として実名報道が認められた結果になりましたが。しかし報道陣の判断として、死刑が確定した事により社会復帰の機会が失われたのだから報道を開始しても良いと言う判断が正しいのかどうかについては議論の余地があるとされています。

死刑が確定しても再審や恩赦の制度がある以上、社会復帰の機会が完全に失われたわけではないからです。

Photo by ニュース情報8

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