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アメリカの月刊誌 『ナショナル ジオグラフィック』や、イギリスの科学雑誌『ネイチャー』によって報告されたインドネシアのスラウェシ島にある洞窟内で発見された人の手形が、ネット上で「恐い」、「ホラーすぎる」などと話題になっています。

それは壁に手を当てた状態で、塗料を動物の骨や角でできたパイプで上から吹き付けたもの。それが無数についており、確かに一見すると圧倒されます。また、壁には手形ばかりでなく、猪の仲間である「バビルサ」なども一緒に描かれています。

専門家の研究結果によると、こちらの洞窟壁画は約4万年前に描かれたもの(バビルサは年代測定で約3万5000年前と確認)で、「世界最古の芸術作品」となる可能性があるそうです。4万年前というと旧石器時代の中期に当たり、原石(母岩)を打ち欠いて薄いかけらとした剝片(はくへん)石器が作られるようになった時代です。

実は、手形の壁画というのはこれまでにもいくつか発見されていて、特に有名なものにはアルゼンチンのパタゴニア地方にある、スペイン語でその名も「(多くの)手の洞窟」を意味する「クエバ・デ・ラス・マリス」があります。

この洞窟の壁画は、パタゴニアの土着民テウェルチェ族の祖先に当たると思われる先住民族によって1万3000~9000年ほど前に描かれたものとされ(手形自体は紀元前6~2世紀)、1999年にはユネスコの世界遺産に登録されました。

これらの手形は左手であることが多く、理由は彼らが壁に当てる手を左に、画具であるパイプを右手(利き手)で持っていためです。また、このような手形がなぜ描かれたのかについては、手の主に同年齢の若者が多いことから、聖地であった洞窟における成人通過儀礼だった、という説が有力とされています。

 

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