中国大気汚染、世界が熱望する「APECブルー」

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中国の北京で深刻な大気汚染が続いています。APEC(アジア太平洋協力会議)期間中に様々な規制を行って実現した晴天「APECブルー」が一時期話題となっていましたが、APECが終了して10日ほどで、また深刻なスモッグに見舞われています。

北京政府はAPECブルーの成功経験をもとに、「永遠の北京ブルーにする」と宣言しましたが、その後北京の空気は急速に汚染がすすみ、11月20日には大気汚染指数は最悪レベルに達しています。

APEC期間中には澄み渡った青空を確保するために、さまざまな禁止令が政府により出されました。たとえば運転です。北京市内ではすでに2008年から、自動車のナンバープレートによる厳格な走行制限が行われていましたが、APECサミット期間中はさらにその制限が強化されました。その結果自家用車の走行台数を半数に制限することに成功しました。

また、サミット開催期間中は、火に関する規制も行われました。工場で使用される石炭燃料はもちろんのこと、葬式の時に花輪をもやす習慣や、寺で使う線香までも規制の対象になりました。

これらの努力の結果、北京市内は美しい空気を取り戻し、APECサミット期間中の青空を実現したのです。

大気汚染の原因物質であるPM2.5ですが、工場が中国国内でとれる安価な石炭を十分な環境設備のないまま燃やしていることが主な原因と考えられています。またそのほかにも、中国の家庭では冬場の暖房に、石炭を加工して作った練炭を使用しているのも大きな原因と考えられています。

また、自動車の普及により車両台数が急激に増えたことも一因となっています。中国のガソリンの品質基準は緩くなっているので、品質の悪いガソリンを入れた自動車が大都市を走り回ることで、排気ガスやディーゼル粒子などの物質が、大量にまき散らされていると考えられています。

WHOの報告によると、2012年に大気汚染が原因での死者は700万人以上でした。そのうち、ほぼ中国で占める地域で死者が一番多くなっており、約280万人と推定されます。

APECブルーで実現した中国の青空は、中国だけではなく世界が熱望するものとなっています。

Photo by http://urx.nu/eqiO

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