つぶし合いかゆずり合いか、注目される野党の選挙協力【衆議院選】

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衆院選の実施が決まり、各党とも本格的な選挙態勢に入りました。巨大与党に対抗するためには、野党間の選挙協力が不可欠です。

日本経済新聞(電子版・11月22日付)によると、民主、維新、次世代の党、生活の党、解党の決まったみんなの党に所属していた前議員を含む野党で、候補が重複する選挙区は40を超えています。

そのうち約10の選挙区で、民主、維新両党は選挙協力の調整を進めました。それでも20余りの競合区が残り、両党が競り合う構図になる公算が大きいようです。現状では、選挙協力は順調とは言えないようです。

慶應大学名誉教授の小林節氏は、安倍政権が進める解釈改憲に反対する立場から、各党はそれぞれに別の組織で、さまざまな政策について意見を異にするものの、「総選挙で野党が協力すれば容易に自公政権を逆転できる実績がある以上、今回は、文字通り『大同小異』を実行すべき時である。具体的には、各党の比例票の実績に従って小選挙区に候補を擁立する数を配分するだけでよい。いわゆる『すみ分け』である」と、積極的な野党の選挙協力を促しています。

読売新聞も11月21日付社説で、政策や政治路線の違いを棚上げにした政党再編は支持されないとしながらも、「民主党が今回、自民党に対抗するため、共産党を除く野党と選挙協力を進めるのは理解できる」、「相互推薦などは見送り、競合する候補者の一本化にとどめるのは、現実的な対応だろう」とした上で、有権者の選択の機会を確保する観点から、野党候補の空白区を極力減らす努力を求めています。

前回2012年の衆院選で自民党は、小選挙区で43%の得票率で約8割の議席を獲得しています。この不均衡は、小選挙区という制度上やむを得ないことです。しかしこの結果は、逆に言えば野党の選挙協力が上手くいけば、与党と拮抗する議席を獲得できる可能性を示しているとも言えます。

健全な民主主義のためには、力のある野党の存在が不可欠です。「野合」にならないよう注意を払いながらも、国民に対して対立軸を示すことが野党各党には求められています。

Photo by http://urx.nu/ermo

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