まだまだ理解が足りない「マタハラ」問題

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 マタハラって?

「妊娠中も立ちっぱなしの仕事を続けた」「つわりがひどかったが、仕事中の休憩を言い出しにくい雰囲気だった」「妊娠中、目の前でタバコを吸われた」「妊娠を契機に正社員からパートタイムへ雇用契約の変更を迫られた」など、妊娠、出産に関わる嫌がらせをマタハラといいます。

「マタニティー・ハラスメント」の略称です。妊娠期間という意味であるマタニティーと、嫌がらせという意味のハラスメントを繋げた言葉です。この言葉の発祥は日本であり、英語圏では”pregnancy discrimination”(妊娠差別)と呼ばれることが多いようです。

2014年10月23日、ある広島市の病院に理学療法士として勤めていた女性が運営元に対して起こした訴訟をめぐり、最高裁が「妊娠を理由にした本人の承諾のない降格は男女雇用均等法に違反する」と初めて判断を下し、話題になりました。

 

 「マタハラ」の歴史

マタハラという言葉が日本で広く知られるようになったのは、2013年のことです。日本労働組合総連合会が行った調査によって、妊娠経験がある働く女性の4人に1人が「マタハラ被害経験あり」と回答したことが示され、広く認知されるようになりました。

アメリカでは既に1978年に妊娠差別禁止法(Pregnancy Discrimination Act)がつくられ、性差別としての妊娠差別の認識が社会に問いかけられています。

 

 マタハラへの注目

最近の日本において女性の社会進出が謳われる中で妊娠、出産など女性独自の悩みについての理解は進んでおらず、女性にとって働きやすい環境が整っていないという側面が注目を浴びました。

また、男性と女性の平等が叫ばれる中でも、その平等を果たすために男女差としての「産む性」をも諦めなくてはならない状況の是非がマタハラという言葉を通して世間に提示されました。

マタハラが流産や切迫流産につながるおそれもあると言われていて、男女雇用機会均等法や労働基準法などに違反する事例も報告されています。

妊娠に対する「おめでとう」や産休前の「待っているよ」という一言に救われる方も多いのではないでしょうか。今後、より女性が働きやすい社会の在り方が問われています。

Photo by Tatiana Vdb on flickr[参考文献]

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