カイオム・バイオサイエンス、エボラウイルスの抗体作製に成功!

【読了時間:約 2分

アフリカで猛威を振るっていたエボラ出血熱がアフリカ大陸以外へも飛び火し、特に今年の夏以降、世界各国が危惧しはじめています。

これまで、エボラウイルスに対する治療薬やワクチンの開発はあまり進んでいませんでした。

その背景の一つに、アフリカ大陸でのエボラ出血熱流行は過去何度かあったものの、いずれもアフリカ大陸内で終結していたため、その他の大陸への影響がなかったということがあります。

あまり利益にならないアフリカ大陸の感染症治療薬を開発するより、世界的に需要のあるその他の薬に力を注ぐほうが、製薬会社にとって魅力的です。

ところが、今年のエボラ出血熱流行はアフリカ大陸のみならず各国へ飛散し、事態は深刻化。自国での感染拡大を懸念しはじめた先進国が、やっとエボラ出血熱のワクチンや治療薬の研究を本格化しました。

そんな中、抗体医薬品の創薬支援などを手がけるカイオム・バイオサイエンスが、12月1日にエボラウイルスの複数の抗体を特定したと公表し、大変注目されています。

エボラウイルスとは、エボラ出血熱の症状を引き起こすウイルスです。カイオムは、感染力を失ったエボラウイルスの抗原たんぱく質の一部を使用し、同ウイルスの抗体を複数作製しました。

この作業を、なんとこれまでの約6分の1となる1ヶ月弱で成し遂げたのです。それを可能にしたのは、カイオムが持つ「ADLibシステム」という独自技術。

これは、ニワトリの免疫細胞「DT40細胞」を多様化する原理を用いた技術で、今回使用されたのはニワトリ用の抗体が生産されるタイプです。つまり、このタイプをヒト用として置き換える作業が必要となります。

同社は既にこの置き換え作業システムを持っており、今回のエボラウイルスも今後は新しいシステムで抗体の作製を始めます。

世界保健期間(WHO)によると、11月28日時点でエボラ出血熱の患者数が世界各国合計で1万5935人、死者は5689人に達しました。治療薬やワクチンの開発・普及が急がれる中、世間はカイオムの今回の成果に期待を寄せています。

Photo by NIAID on flickr

Credoをフォローする