ひっつき虫(オナモミ)が実は絶滅危惧種に登録されていたことが発覚、理由は?

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昔よく草むらで遊ぶと、気づかないうちに服にくっついていることが多かった「オナモミ」。オナモミの実はどんぐりより少し小さめで、表面がトゲになっているため服にくっつきやすいのです。

「ひっつき虫」という呼び名のほうが馴染み深い方も多いのではないでしょうか。ところが、年月の経過とともに野原が少なくなり、子供が外で遊ぶと服にオナモミを付けて帰ってきた、ということも少なくなってきていますね。

昔よく見かけたオナモミが、実は環境省のレッドリストで絶滅危惧種に指定されているのをご存知でしょうか。

一般的に「くっつき虫」として知られるオナモミは、オナモミ属に入る植物で、季節を問わず日本各地で見られます。実にトゲがあるのは、動物の体にくっつき遠くまで運んでもらうという用途を持っています。

このおかげで、日本各地に広まっているのです。オナモミは日本だけではなく世界中で見ることができ、海外の種の中には日本で見られるオナモミより草全体が大きなものもあります。

意外な事実として、オナモミは漢方で使われているということがあります。漢方での主な効能は、解熱、発汗、そして頭痛薬。また、その葉っぱを揉んで虫刺されで腫れた箇所に塗ると効き目があり、薬草でもあります。

オナモミが絶滅危惧種に指定された、環境省の「レッドリスト」とは、同省が作成・公表を行っている「日本の絶滅の恐れのある野生生物の種のリスト」のことです。

このリスト作成には専門家で構成される検討会が設置され、それぞれの種の絶滅の危険度を評価しリスト化されます。そのリストの中で絶滅危惧Ⅰ類と絶滅危惧Ⅱ類に指定されている種を、あわせて「絶滅危惧種」と呼ばれるのです。

この「レッドリスト」にこれまで絶滅危惧種として掲載された種は、哺乳類だとイリオモテヤマネコ、アマミノクロウサギ、トド、ラッコなど。

こういった名の知れた絶滅危惧種と同じリストに「オナモミ」が一緒に掲載されていると知って、驚きを隠せない人も多いのではないでしょうか。急激に減少した理由ははっきりとは分かっていませんが、北米大陸からの外来種・オオオナモミが在来種オナモミに取って代わり繁殖したからではないか、という説があります。

外来種・オオオナモミは、環境省のホームページで「要注意外来生物リスト」として掲載され、オオオナモミによる固有の在来種が競合・駆逐されてしまう恐れがあると警告しているからです。

Photo by Masayoshi Sekimura

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