自民党の町村氏が推薦された衆院議長ってどんな役割?

【読了時間:約 2分

自民党は、伊吹文明前衆院議長の後任に町村信孝元官房長官を推す方向で調整を行っており、24日に召集される特別国会で新議長に選出される見通しとなっています。

町村氏は安倍晋三首相の出身派閥であり、自民党最大の町村派(清和政策研究会)会長であり、文科相、外相、官房長官などを歴任しています。

衆院議長は与党第一党から、副議長は野党第一党から選出されること、正副議長は会派を離脱し無所属となることが慣例となっています。

国会法第19条で「各議院の議長は、その議院の秩序を保持し、議事を整理し、議院の事務を監督し、議院を代表する」と定められている通り、議長の主な仕事は、衆院での円滑な議事進行を指揮することです。

衆院議長は立法府のトップであり、内閣総理大臣(行政)、最高裁判所長官(司法)と並ぶ三権の長の一角を占める重要な役職です。

一方で、議長に就任するのは政治的には「上がり」と考えられているため、首相就任など、更なる権力を追求する政治家が議長になることはありません。というもの、議長は現実の政治権力とは切り離された、一種の名誉職だと見なされている実態があるからです。

また、首相と並ぶ三権の長である議長を務めた政治家が、その後首相に就任するのは国会の権威に関わるではないか、という考え方もあります。

実際、衆院議長経験者がその後首相になった例はありません。歴代議長の顔ぶれを見ると、かつては「賢人」と称された前尾繁三郎氏や灘尾弘吉氏など、政界の重鎮で、与野党から信頼された議長らしい議長がその職にありました。

近年は、民主党政権時代の横路孝弘氏を含め、いわゆる派閥の領袖がその地位を占める傾向にあります。政治の表舞台に登場する機会は少ない衆院議長ですが、その職責、地位は大変重いものです。党派の利害を超え、真摯に国民のために国会運営を指揮・監督する公平・公正さが求められます。

町村氏が衆院議長に就任するのだとすれば、これまでの自民党議員としての立場を離れ、大所高所から国民の利益を見ることができる名議長を目指して欲しいものです。

photo by Flickr

Credoをフォローする