【読了時間:約 2分

過激組織「イスラム国」が日本人2人を人質にとり、身代金2億ドルを要求していることを外務省当局者が20日に明らかにしました。

イスラム国はインターネット上に脅迫のビデオメッセージを投稿し、そこには湯川遥菜さんと後藤健二さんらしき人物2人が写し出されています。犯人グループは身代金2億ドルを72時間以内に支払わなければ、2人を殺害すると予告しています。

イスラム国が日本政府に対してこのような敵意をむき出しにしている背景には、安倍首相が行ったスピーチが関係しています。安倍首相はエジプト訪問中の17日に、中東地域の平和と安定に向け支援を行うことを表明しました。

この中で、イスラム教スンニ派過激組織であるイスラム国対策として、2億ドルの支援を行うことを述べています。イスラム国が要求した身代金が2億ドルであることは、このスピーチで表明して支援金の金額2億ドルと関係していると考えられます。

また、安倍首相は「中庸が最善」と5回繰り返し、中庸とは正反対の立場であるイスラム国を暗に批判したかたちです。このタイミングを利用して、イスラム国は身代金要求に踏み切ったといえます。

しかし人質になった2人は最近拘束されたのではなく、湯川さんは昨年8月、後藤さんは昨年11月ごろから拘束されていました。ですから、イスラム国は人質の利用方法を検討する中で、日本政府と水面下での交渉がうまくいかなかったため、今回のタイミングを利用したという可能性もあります。

身代金として要求した2億ドルは、今までイスラム国が身代金として要求してきた金額とくらべて非常に大きな額となっています。

国連安全保障理事会の報告書によると、最近1年でイスラム国が得た身代金による収入の金額は3500万から4500万ドルで、日本政府に要求した身代金はその4倍以上に相当します。こうした身代金の収入は、イスラム国の主要な収入源の一つとなっています。

イスラム国が定めた72時間の制限時間が迫る中、日本政府の対応に世界中が注目しています。

Photo by gnuckx

Credoをフォローする