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シリア渡航を計画していたフリーカメラマンが外務省から旅券の返納命令を受けたため、同省へ返納したことが明らかになりました。

このカメラマンは新潟在住の杉本祐一さんで、トルコを経由してシリア入りする計画を明らかにしていました。これに対し外務省は警察庁と共に、杉本さんに対し繰り返し渡航自粛を要請してきましたが、杉本さんの渡航意志は固かったため、旅券法に基づいて旅券の返納を求め渡航差し止めに踏み切りました。

杉本さんはメディアに応じ、今回の渡航目的に関して「ISIS(イスラム国)の支配地域に入るつもりはない。シリア国内の難民キャンプの取材をするつもりだった」と説明しています。

しかし外務省は現在、ISISによる邦人人質事件も発生したため、シリアについて危険情報で最もレベルの高い「退避勧告」を発令していました。

外務省の今回の措置について、期限をつけて旅券の返納を命令することができることを定めた旅券法19条の第4項に「旅券の名義人の生命、身体又は財産の保護のために渡航を中止する必要があると認められた場合」という規定があり、今回はそれを適用したと説明しています。ちなみにこの規定を適用しての返納命令は初めてのケースです。

2月1日にビデオが公開され、ISISに殺害されたとみられるジャーナリストの後藤健二さんに対しても、外務省は後藤さんのシリア渡航前に、3度にわたり電話と面談で渡航自粛を要請していたことを明らかにしています。

しかし結果的に後藤さんはISISに拘束されており、外務省としては今回は杉本さんの渡航を中止させる必要があるとの判断から、さらに強い態度で臨んだようです。

その一方で、一部メディアからは今回の外務省の措置が国民の居住、移転の自由を保証する憲法22条に抵触している可能性も指摘されており、今後論議を呼ぶことになりそうです。

Photo by J Aaron Farr

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