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日本政府は20日、安全保障法制に関する与党協議において、自衛隊の海外派遣を随時可能とする恒久法の素案を提示しました。

国内の各社報道によれば、この素案で政府は「周辺事態」の概念を廃止する方針を示し、自衛隊による支援対象地域を更に拡大する意向であるといいます。また自衛隊が様々な任務に対応できるよう、携帯する武器の種類や質についても拡大が検討される予定であると言われています。

では、日本の自衛隊による海外派遣について、最近の海外メディアはどう伝えているのでしょうか。幾つかの主要紙を取り上げて解説したいと思います。

まず、米国紙The New York Timesは、2月9日の時点ですでに “Japan OKs New Aid Policy Seeking to Gain More Global Clout”(日本、更なる国際的影響力の獲得を目指し、新たな支援政策に了解) と題する記事で、自衛隊の海外派兵を含む日本の新しい国際協力政策について報じていますが、その書きぶりは淡々としており、内容も客観的な記述に留まっています。

米主要紙であるWashington Post紙も特に際立った反応をしているわけではありません。22日現在の時点で、両紙とも日本の自衛隊に関する追加的な記事は書いていません。

英国紙The Timeは2月3日の記事で、人質殺害を受けた日本政府が、将来的に海外への自衛隊派兵を検討しているニュースを伝えていますが、これも米国紙と同様、客観的な記述に留まっている。この1、2週間における日本についての記事と言えば、日本経済と従軍慰安婦問題についてのみとなっています。

一方、米国紙や英国紙に比べて際立った反応を見せているのが中国の報道です。

特に中国の英字紙China Dailyは、“Japan must learn right lesson from IS killings”(日本はIS(「イスラム国」)による人質殺害から正しい教訓を学ばなければならない)、と題する北京大学教授の記事を載せています。同記事によれば、安倍政権は人質殺害についての国際的な同情とISに対する世界的な批判を、自国の新たな安全保障政策の実現のため不当に用いている、と厳しい批判を行っています。

他方で、韓国の英字紙The Korea Timesは、22日現在まで、日本の自衛隊については特に報道していません。同紙は今、慰安婦問題を中心に報じていますが、これまでの報道内容に鑑みれば、自衛隊に関する批判的な記事が出るのは時間の問題であると考えられます。

なお韓国の現地紙(『中央日報』等)では、連日のように安倍政権批判がなされています。

中国や韓国の反応は予想されるところですが、米国や英国の反応がどこか客観的であり、淡々としているのが興味深いものがあります。

「反応がほとんどない」というのも反応の一つであるとも考えられます。今後も米国紙や英国紙を中心としながら、日本の現状を海外目線で捉えていきます。

Photo by MIKI Yoshihito

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