【読了時間:約 4分

日本外務省は11日、中南米5か国(メキシコ、ブラジル、コロンビア、チリ、トリニダード・ドバゴ)を対象とした対日世論調査の結果を発表しました。外務省は1960年代以降、米国などへの対日世論調査を実施してきましたが、中南米諸国を対象とした調査は今回が初めてとなります。

調査は中南米5か国の各識字層(字が読み書き出来る層)のうち約300名から400名を対象として、昨年12月から本年2月にかけて行われました。設問は「日本に対してどのようなイメージをもっていますか」「日本のどの面について関心がありますか」「あなたの国と日本との関係は全体として良好だと思いますか」など、全部で17項目ありました。

現代の日本人にとって中南米諸国はどこか遠い国のイメージがありますが、中南米諸国の人々は日本をどのように捉えているのでしょうか。本記事では、調査結果について概説します。

 

 日本は「経済力・技術力の高い国」でかつ「豊かな伝統と文化を持つ国」

日本に対するイメージ(複数回答可)では、「経済力・技術力の高い国」と「豊かな伝統と文化を持つ国」と答えた人がもっとも多く、それぞれ全体の77%、65%に上りました。

一方、「国際社会においてリーダーシップを発揮する国」「アニメ、ファッション、料理など新しい文化を発信する国」と答えたのは、全体の約4割程度で、それぞれ38%、35%となりました。「戦後一貫して平和国家の道を歩んできた国」と答えたのは、全体の22%でした。

日本に対する関心(複数回答可)についても、日本に対するイメージが大きく反映されており、全体の約70%が「科学技術」を、約60%が「文化・芸術」、約50%が「日本食」と答えています。

 

 日本は「親しみを感じる国」

日本に親しみを感じるかどうか、という設問に対しては「親しみを感じる」「どちらかというと親しみを感じる」と答えた人が全体の約80%を占めました。その内訳をみると、メキシコで86%、ブラジルで92%、コロンビアで86%、チリで87%であり、これら4カ国で考えれば、実に90%近くが日本に対して親しみを感じていることとなります。

調査国と日本との関係についての設問でも、メキシコ、ブラジル、コロンビア、チリの4か国では「良好だと思う」「どちらかというと良好であると思う」と答えた人が、各国全体で約80%を占めています。

トリニダード・ドバゴでは、これら2つの設問について「わからない」と答えた人が全体の約30%に及び、「日本に親しみを感じる」「日本と良好な関係である」と答えた人も約50%にとどまりました。

 

 日本は「信頼できる国」

今回の調査では、日本の他、複数国を挙げながら「次の国のうち、最も信頼出来る国はどの国ですか」といった設問もありました。この設問には米国、ドイツ、オーストラリア、英国、中国などが含まれていましたが、日本を挙げた人は全体の20%で、調査上では最も信頼されている国であることが分かりました。なお、2位は米国で16%、3位はドイツで10%との結果となりました。

重要なパートナー国についての設問(複数回答可)では、米国が断トツで全体の70%を占めています。米国に次いで日本が33%、中国が29%となりました。一方、今後重要となるパートナー国についての設問(複数回答可)では、日本が42%でトップとなり、次いで米国が31%、中国が30%となりました。

 

以上をまとめれば、今回の調査対象国となったメキシコ、ブラジル、コロンビア、チリなどでは、日本に対する関心が特に高く、日本を肯定的に評価していることが明らかとなったといえます。

 Photo by bizmac  【参考文献】外務省HP「中南米地域5か国における対日世論調査 全質問・回答集計結果」http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000070263.pdf (最終閲覧日:2015年3月12日)

Credoをフォローする