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昨年12月、韓国の原子力発電所がサイバー攻撃を受け、発電所の設計図や作業員の研修データなどが不正流出した事件について、先月17日韓国の検察当局はサイバー攻撃が北朝鮮のハッカー集団によるものであると発表しました。

事件の捜査当局は、今回のサイバー攻撃による被害はさほど深刻ではなかったと発表していますが、サイバーセキュリティの専門家は、攻撃を受けた原子力発電会社は23基の原子炉を現在運営されており、事態がさらに深刻になっていた可能性も十分あり得ると指摘しています。

かつてホワイトハウスに所属していたサイバーセキュリティ専門家であるジェイソン=ヒーリー氏は「もしもハッカーが発電所コントロール室への物理的な侵入方法を見つけ出していたら、大惨事が起こっていた可能性もある」とし、今回の事件の危険性を強調しています。

ハッカー組織は、昨年の12月から複数回にわたって原子力発電所から盗難した文書を不正に流出させており、今年3月半ばには、「金を払わなければ、重要な機密事項をリークする」と韓国政府を脅迫していました。

ヒーリー氏によれば、原子力発電所へのハッキングは極めて困難であるため、今回のサイバー攻撃では、北朝鮮の精鋭サイバー攻撃部隊の「121局」(朝鮮人民軍偵察総局の下位組織)が動員されていた可能性が高いとのことです。

ヘリテージ財団アジア研究所の上席研究員であるブルース=クリングナー氏は「北朝鮮による今回の一連のサイバー攻撃は物理的な損害を引き起こしかねない。つまり、これらの行為が“テロ行為”とみなされる可能性は十分にある」とし、一連のサイバーテロ事件から北朝鮮の攻撃的な対外姿勢が見て取れると分析しています。

(上記の文章は、CNNが公開した「North Korea blamed for new cyberattack」を翻訳、抄訳したものです)

 

<編集部コメント>

デジタルメディアの発達に伴い、今後増加するとみられるサイバー攻撃に対して、日本政府も対策をとりつつあります。

その中枢を担うのが「サイバーセキュリティ戦略本部」です。このサイバーセキュリティー戦略本部は去年の臨時国会で「サイバーセキュリティ基本法」の成立を受け、発足しました。これには、2013年度のサイバー攻撃とみられるアクセスが前年(2012年)に比べて5倍に増加したことが背景にあります。

今年度より、府省庁に対して実際にサイバー攻撃を想定した侵入テストを行い、対策を改善していくとのことです。

Cited by North Korea blamed for new cyberattack, photo by Ivan David Gomez Arce

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