パリに本拠を置く販売代理店アルファ・ヴァイオレットは、リリック・デラクルスの『夜が静止する場所』の国際販売を引き継ぎ、この作品はベルリナーレの新しいフィクション部門「展望」で世界初演される予定だ。
イタリアで家事労働に従事しているフィリピン人の3兄弟が、何年もの別居を経て、姉のリリアから受け継いだ別荘で再会する。夜が深まるにつれ、二人の待望の再会は古い記憶と言い表せない不満を呼び覚ます。兄弟が互いの間に広がった距離を乗り越えていく中、時間の経過とともに語られなかった事柄の重みで空気が重くなった。
「この映画は、フィリピン人の植民地化、移住、生存の歴史がディアスポラにどのような影響を与えたかという、フィリピン人の経験についての思索です」とデラクルス監督は言う。 「これは、私たちに長い間回復力を要求してきた世界によって形成された、ケアと距離の間の微妙な相互作用を検証しています。これらの亀裂を追跡することで、彼は歴史と抵抗の両方によって形成された人々の静かな強さと長引く傷を明らかにしようとしています。」
「私たちはすぐに白黒の映像の美しさに感銘を受け、少しずつこの映画の神秘的な陰謀のナレーションに没頭していきました」と、アルファ バイオレットのエグゼクティブ ディレクターであるヴィルジニー デヴェサ氏と船戸恵子氏は語ります。 「リリック・デラクルスの確固たる美意識と、フィリピンからの移民としてのオープンな精神は、私たちを同様に深く魅了しました。」
「夜が止まるところ」にはテス・マガジャネス、ジェニー・ラント・カリンガル、ベンハミン・バスケス・バルチェラーノ・ジュニアが出演。
ペリキュラ、オゾノ、イル・ミオ・フィリッピーノ・コレクティブが製作し、レックレス・ナタラジャン・ピクチャーズが共同製作している。イル ミオ フィリッピーノ コレクティブは、イタリアを拠点とするフィリピン人の家事労働者、介護従事者、アーティスト、コミュニティ オーガナイザー、ディアスポラのメンバーからなる集団です。
フィリピン生まれでイタリアのローマに住むデラクルスは、2020年にベルリナーレの人材育成プログラム「ベルリナーレ・タレント」に参加した。