18 10月 2024
Netflix版「三体」に裏切られたと感じる理由:原作ファンや「ゲーム・オブ・スローンズ」ファンも黙っていない

Netflix版「三体」に裏切られたと感じる理由:原作ファンや「ゲーム・オブ・スローンズ」ファンも黙っていない

オンライン動画配信サービスは、Netflix、Amazonプライム・ビデオ、Huluなど、いつの間にか私たちの生活に深く浸透しています。利用してみたいけれど、何を見るべきか迷っている人や、オリジナル番組が本当に面白いのか疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。本記事では、そんな悩める視聴者に向けて、テレビ業界に詳しい長谷川朋子氏が、今注目すべきネット動画とその魅力について解説します。

原作ファンと「ゲースロ」ファンの期待を裏切る?

3月21日から全世界で配信がスタートしたNetflix版のドラマ「三体」は、その原作との比較が避けられません。この作品の原作は、中国の作家・劉慈欣(リウ・ツーシン)による同名のSF小説で、シリーズ累計発行部数は2019年時点で2900万部を超えており、熱心なファン層を抱えています。そのため、原作ファンにとっては非常に期待値の高い作品であり、原作を無視して語ることが難しい雰囲気が漂っています。

さらに、このドラマには世界的ヒット作「ゲーム・オブ・スローンズ(ゲースロ)」のクリエイター陣が参加していることもあり、「ゲースロ」ファンにとっても見逃せない作品となっています。評論家気取りの視聴者から、科学に詳しいリケジョ気分の人々まで、多くの人がこの作品に注目しています。

Netflix版「三体」のあらすじとその魅力

Netflix版「三体」のストーリーは、簡単に説明すると、天才的な科学者たちが異星人の侵略による人類存亡の危機に立ち向かうというSF作品です。科学者たちは型破りな捜査官と協力し、未知の脅威に立ち向かいます。

この作品の原作は3部作からなる壮大な長編ですが、Netflix版では全8話にまとめられており、コンパクトに仕上げられています。この短さは、原作のボリュームに圧倒されて手をつけられなかった人や、途中で読むのをやめてしまった人にとっては、非常に魅力的な点です。たとえば、アメリカの元大統領バラク・オバマやFacebook創業者のマーク・ザッカーバーグもこの原作を絶賛しており、原作ファンにとってはぜひ見ておきたい作品と言えるでしょう。

それでも、原作ファンや「ゲーム・オブ・スローンズ」ファンの一部は、このNetflix版に対して期待外れだと感じることがあるかもしれません。なぜなら、原作の壮大なスケールや複雑な世界観が、8話という短い枠に収まりきらないと感じる人も多いからです。特に、原作の細かなディテールやキャラクターの描写が省略されてしまうことが不満となる要素でしょう。

まとめ

「三体」のNetflix版は、SFファンや原作ファン、さらには「ゲーム・オブ・スローンズ」ファンにとっても話題性の高い作品であり、その内容は非常に見ごたえがあります。しかし、原作との違いや省略された要素に不満を感じる視聴者も少なくありません。それでも、この短くまとめられた8話のドラマは、忙しい現代の視聴者にとって、手軽に楽しめる作品としての価値を持っていることは間違いありません。